初日に先駆けて

学芸員の山下さんと作った今回のチラシは軒並み好評で、各方面からいつになく誉められました。本編ポシャってもこれで文 句は言わせまい、と気が大きくなりました。

一日一案提出する、この制作道場を思いついた時も、とにかく直前まで制作しなくていい!という目先の気楽さに流されて、あっけらかんと勝利の雄叫びをあげたのですが、いよいよ小国に出発する当日を迎えた今なお準備ゼロという、自ら招いた恐ろしい事態を前に、本当にこれでよかったんだっけ……?と青ざめています。

山下さんは、若木は自信まんまんです!みたいに、まるで肝が据わりまくってる作家かのように紹介してくださっていますが、

http://blog.sakamotozenzo.com/?eid=1306105

裏でわたしはネガティブを爆発させていて、ついには山下さんに「死なばもろともよ!」と言わせてしまいました。

わたしはともかく、山下さんまで殺すわけには……。
でも、「死なばもろとも」発言をメールで他の学芸員さんに漏らしたら、思いがけず、「いかに愛されているかがよくわかります」と返ってきて、前後の文脈を無視してそのフレーズだけ繰り返し読みました。

 

聞きました? わたし、愛されてるんですって!

『30日間七転八倒』は、山下さん考案のサブタイトルですが、山下さんの愛が日ごと醒めていくのを、わたしが七転八倒あがきながら追いすがるという意味だったのでしょうか。でも失った信頼は取り戻せずに、なすすべもなくうなだれるわたし……。

き、きつい!!!
つらい!!!
酷!!!
いくらでもひりひりできそうです。
でも、苦しめば許されると思っているあたりがそもそも甘いんじゃ?
てめえが苦しいかどうかは関係なく、とにかく良い展示をしなければ……。
自信、全然ないです。
ただ、展示自体は失敗でも山下さんの酷評とセットで絶対おもしろくなる予定です。
だから 最終的にコケてるとしたらそれはやっぱり山下さんの責任です。
他力本願ここに極まれりです。
山下さんの愛情レベルがこれでどれだけ下がったかが気になりますが、七転八倒の予定調和などどこ吹く風で、わたしはばったんばったん転倒し通すつもりです。
 
みなさまの叱責とご協力をお待ちしております。
アイディア砂漠にどうか潤いを……。
よろしくお願いします。
 
若木くるみ